このブログに、このタイミングで、こういう話題について書くという事は正解なんだろうか。
「何が正解なんだろう」という事ばかりを考える日々で、どうも自分の中にドロドロとしたものが溜まってしまっている感覚です。
白泉社に寄せたイラストにしても、自分なりに“一番思いが伝わるもの”を描いたわけですが、もしかしたら不謹慎だと思われるかもしれない。
でも、届けたい思いをそのまま受け取ってくれる人もいるかもしれないし、そこはもう受け取ってくださる方におまかせするしかない。
それと同じように、「そろそろ通常モードのテンションがいい」という方もいらっしゃれば、「もっと震災についての記事を」という方もいらっしゃるだろうと思ったり。
漫画に関係ない話はつまらん!とか、ここには明るい記事しか求めてない!という方もいるんだろうな…とか勝手に思うわけです。
私も、前みたいに漫画の話や日常のどうでもいい話だってしたい。
でも、伝えたい…というか、言いたい事は山ほどある。
でも、私はメイド様という漫画を描いてる漫画家であって、他に何の専門知識も無いし、ましてや評論家でもない。ぐるぐる。
でも、まあ、せっかく自分の意見を言える場なんだから、これだけは書いておこうと思いました。
私は震災の日以来、被災地の辛く残酷なニュースを見る度に涙し、
それでも笑顔で「生きてるだけで」と我慢強く避難生活を送られている方々を見て涙し、
ボランティアや支援の輪が世界規模で広がり続けている事を知って涙し、
なにより日本人の情の深さと心の強さをこれほどまでに感じた事は無い、と涙しっぱなしです。
前を向いて歩こう、日本はきっと大丈夫!
…そんなポジティブな感情も勿論あるのですが、原発についてだけはものすごく悲観的に見ています。
これは誤解の無いようにしたいのですが、むやみに不安を煽りたいわけじゃないです。
風評被害(これはもう完全に情報不足の中での摂取制限という国の判断が最たる原因だと思うのですが)が一刻も早く収束されることを切に願っています。
…言い出すとキリがないので、言いたい事の大元の話です。
そもそも私は原発がどういうものかなんて、まともに問題意識を持った事がありませんでした。
無知は罪です。自分が恥ずかしい。
勿論なんとなく「危険らしい」という事だけは知ってました。
チェルノブイリの事故だって、そういう事があった事くらいは知ってました。
でも、「本当に危険な物なら、この安全大国の日本で危険な扱い受けてるわけないよね」という、よくわからない楽観視をしていました。
だから、専門家の人に任せておけば大丈夫、使い方も国に任せておけば大丈夫、という気持ちになっていたと思います。
いや、そんな風に改めて考える事もなかったというのが正解なんですが。
でも、今回起こった福島の原発事故は、その考えを強制的に改めさせられました。
責任者は誰か、なんて怒りたいわけじゃないです。
むしろ、“なんら関心を持たなかった自分”がまさに責任者なんじゃないか、と、ものすごくネガティブになっているのです。
原発は私達に電気をくれます。
私は電気に頼りきった生活をしています。
原発のおかげで、快適な暮らしができています。
今、まさに今も、私は電気をたくさん使っています。
その一方で、「死ぬかもしれない」という覚悟をされているであろう原発作業員の方々が、今も私達の為に必死に戦っています。
…この自己嫌悪をどこにぶつけていいのやらわからず、とにかく原発関連のニュースを漁り、普段なら眠くなるような説明文を必死で読み、半分も理解できてないかもしれないけれど「知らないよりは知りたい」と思いながらテレビやネットを頼る日々です。
そんな中で、「これは是非、大人から子供まで読んで頂きたい」という記事を見つけたので、勝手ながら紹介させていただきます。
このブログを読んで、「私も自分の意見をちゃんと言おう」と思いました。
資源の事、世界情勢の事、発電方法、電気料金、安全性、利便性…
色々とポンコツな自分の頭でぐるぐると考えて、考えて、やっぱり。
私は、原子力発電に反対します。